優しい風〜隠れ美少女の初恋〜【完】
私は下唇を噛みながら、葵衣と視線を交じり合わせた。



「私は、遊をちゃんと親友だと、思ってた…。私を信用して、頼ってくれてる遊が大好きだった…。でも、深川君が…知らないうちに付き合ってて…許せなくて…私の気持ちを知ってる筈なのに“何で?”って思ったら…ごめん遊…本当に…ごめんなさい…」



私は葵衣の涙につられ、何も返せずに号泣。

“親友”だと思っててくれた事に、ちょっとだけ喜びも感じた。



「…危なっ!;;」



膝から崩れそうになった私の腕を掴んで支えてくれるお兄ちゃん。

私は「もう、良いよ…っ…」と、膝を抱えた。

ヒクヒクと泣く私を、お兄ちゃんが背中を擦り続ける。
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