新田高校演劇部の365日
プロローグ・篠原みやびという人間
篠原みやび。今年の春から新田高校に通うようになった高校一年生だ。新田高校は公立高校であり、まあそこそこの進学校である。
彼は、高校生活をそこそこ楽しみにしているようだった。彼はそこまで目立つほうでもないし、活発でもなかったが、人並みに高校生活に期待していた。とくに目立たず、毎日穏やかで楽しい日々を。
そして残念なことに、その希望は入学初日に見事に打ち砕かれたのである。
< 1 / 7 >

この作品をシェア

pagetop