ロボットヲタクと上手に付き合う冴えたやり方教えます。
第四話 『雑学問答』
水無瀬賢太郎の、あの自信に満ちた表情が浮かぶと、無性に腹立たしくなる。


大好きなバスタイムをしていても、あの衝撃的な内容が蘇り苛々していた。
愛用している、ビニール製の可愛いあひるのクーチャン人形にも八つ当りをしたくらいだ。


翌日、長瀬先輩を放課後に呼んで、昨日の出来事を話した。


長瀬先輩は時折笑顔になりながら話を聞いてくれた。

『幽霊部員の定義を論破するって・・常識的に見ても不条理な事ね、、もともと幽霊部員の幽霊って形容詞だしね、幽霊みたいに、居るか居ないかわからないという・・だから、それはもはや、居ないという定義になるのだけどね』


私は、購買で買ったイチゴオレをわざと、音を立てて飲んでみた。


『かなり、ご立腹みたいね時宗さん』


我ながら子供っぽい仕草をしていて、かなり膨れっ面をしていたに違いない。


『困ったわね・・水無瀬くんも悪気はないんだけどね、論破しなくても、一般論からしたら、活動していないから、そのまま活動内容だけ調べて、報告書に書いたら良いんじゃないかな??』


『そうですね・・・でも一応、対応してみます』


『私は負けず嫌いなんで・・・・あの、偏屈科学バカをギャフンと言わせてやる』


長瀬先輩は、笑いながら拍手した。


『そのいき、そのいき』


二人は笑い合った。
長瀬先輩と話すと気持ちが楽になる。
癒しの女神なのかもしれない。


退屈な科学の授業に、いままでの監査内容をイラスト書きする。


水無瀬賢太郎


動物に例えるなら、鷹。


性格は、計算高い、嫌な奴科学ヲタクでアニメ好きの偏屈、屁理屈家。


ピーターパンのフック船長の様な髭面を描く。


描いていて苛々としてくる

打倒!水無瀬賢太郎とノートに書く。


チャイムがなり、放課後になった。
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