また、恋する
おばあちゃんの家で過ごして三日、重い腰を上げて家に帰る。あたしは「また来なー」と目尻にシワを寄せるおばあちゃんにポフポフと頭を撫でられて、「落ち込まんでも良い!」と快活に笑うおばあちゃんに背中を押されて、来た時のように歩いてバス停へ向かった。
一歩一歩、ジャリジャリと砂の音を聞きながら歩くと、以前も、誰かとこうして歩いたな、と漠然と思う。
足の長さが決定的に違うのに歩幅が同じで、「合わせてる?」と聞くと「眞琴のリズムが好きなんだ」と恥ずかしげもなく言った人。
おばあちゃんを紹介した時に「眞琴に似てる」と言った。「可愛いおばあちゃんになるね」と言ってくれた。