ぱすてる
「藍音、好きなんでしょ?」
ストレートにきた。
晴香はあたしのことを心配してる。
恋が出来なくなってしまったあたしを。
でも‥‥。
あたしには分からない。
これが恋する気持ちだったの?
この感じが、本当の恋する気持ち?
「あ、あたし‥。」
気になるには気になるけど‥‥。
それに優しくしてくれるし‥。
涙を教えてくれた‥。
藍音はうつむいたまま、
黙り込むのを見て晴香はこう言った。
「なら確認しなきゃね!」
さっと立って、
晴香はあたしの前でピースすると
口もとをにっとつりあげて笑った。
そして勢いよく教室を飛び出して行った。
あたしは
晴香が余計なことをしないように
心から願った。