狐に嫁入り!?
私、またからかわれてるのかな?
チラリと盗み見るようにして、神様だと名乗った男を上から下まで眺めた。
神様だから耳やしっぽ?
人じゃないと感じた自分の直感もあるし……。
「神様って……本当?」
「さぁな。どう思う?」
腕を組んで立っている男は、表情一つ変えずに質問を質問で返してくる。
「ど、どうって聞かれても……」
「お前の思った通りを述べればいい」
「……人ではないと思う」
だけど突然現れて「神様」と言われても受け入れられるはずがない。