狐に嫁入り!?
横目でウタクの様子を窺うけど、特に私を止める気配もなかった。
「私のお母さんが体調悪くて、成功確率が低い手術を受けるんだけど、ウタクのお嫁さんになったらその手術成功させてくれるって言われて……」
「手術の成功?商売とかじゃなくて?」
ナライは目を丸くした。
私が頷くのを見て更に目を見開く。
「まさか!ウタクには無理だろ!」
「でもウタクが神は何でもできるって……」
私が、ウタクが商売繁盛の神だと初めて知った時、確認するとそう言ってた。
でも叶えていいことと、悪いことが決まってる……とも言ってたけど。
不安な気持ちでウタクを見上げるといつものように「ふん」って鼻で笑ってきた。