狐に嫁入り!?
居心地が悪くなればウタクは出て行くかもしれない!
そう考え、私は思いっきり頭を左右にブンブンと振ってみた。
『や、やめろ……実雨!』
出て行くまで止めないんだから!
私はさらに勢いよく頭を振った。
「清風さん?何かわからないところがありますか?」
「……へ?」
先生に突然質問されて頭を止める。
「頭を悩ましげに振っていたではないですか」
気付くと教室中の人全員、さっきまで夢の世界の住人だった周りの人まで顔を上げて、私を可笑しそうに見ている。
……もしかして……またからかわれた!?
ウタクの小さな笑いが頭の片隅で聞こえた。