命の花
「まさかァ。一番の功労者のローズにそんなこと頼めるはずがないじゃないか」

「な、ローズ」

「ね、ローズ」

 ニタニタ笑いに見送られて気持ちの良いはずはない。

 全員が全員、ロージリールを「ローズ」と呼ぶ。

 これには堪らず、怒って良いのか呆れて良いのか、彼は悩んだ。
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