悠久の島
緊迫した空気の中 男の背後に黒い光が

男は勝ち誇ったかのようにニタっと笑っている

「とうとうこのときが来た、蘇るのだ!闇よりの使者よ!!」

男の後ろから 今までに無い程の殺気と陰気

感じたことの無い苦しみや憎しみ

全ての闇が 溢れ出してくる

「人々の願い 人々の想い 人々の理想 そして それを支配する欲望が生み出した魔物 さぁ その力を見せるがいい この楽園をあるべき姿にするのだ」

あふれ出した闇は ついには実態を表す

その姿は 人の姿に似ているが 額からは角が生え 鬼のような形相

今にも食らいつきそうな牙 見るからに獣そのものであった

「さて、では見せてもらおうか、貴様ら三英雄の力とそれを継ぎし者達の最後のあがきを、はっはっはっはっは」

闇よりの使者の力は想像以上に膨大なものだった

なす術もなくただ呆然と見ていることしかできない
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