楽々荘の住人十色
資料室から借りてきた本を両手に寮へ帰ると見を覚えのある人影。

「葵、不審者にしか見えないから」

葵が何故か寮の門前で中を様子を見ていた。

「まだ誰も帰ってきてねぇの?管理人とか」

窓からの明かりは一切ない。
廉はバイトにでも行ったか。

「来るなら連絡しろよ」

錆びれた門を引いて、資料を無理に抱えて玄関を開ける。

「いや、実春に用があった訳じゃないから。俺、ココに引っ越そうと思って」
両手が塞がってて思わず口にくわえてた鍵を落とした。



















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