指先の魔法
「ねぇ、ティナ。私地上へまた行きたい。でも…やっぱり少し怖いの」
「怖い…ですか」
「あれから近くまで行ったことはあるわ。でも…やっぱり怖いの…」
ステラは上を見る
その洞窟は海の底にあるのに、太陽の暖かい光が差し込んでいる
神秘的とも言える空間だった
「ではまじないをしましょうか」
人間は言う
「貴女が怖くないように」
そう言うと人間はステラの手をとる
「どんなおまじない?」
「爪塗絵です」
「素敵ね。お姉様がしていたわ」
ステラは笑う
「ティナは魔法使いね」
「貴女は前から気付いていたでしょう?」
「そうね、気付いていたわ。ティナとお話をした後はいつも心が軽くなるから」
「下を見てはいけません。魔法が途切れます」
「じゃあ目をつぶっているわ」
「…歌を歌ってはくれませんか?とても聞きたいです」
「いいわよ!ねぇ、ティナ。また沢山お喋りしたいわ。来てもいいわよね」
「もちろんです。いつでも来て下さい」
洞窟には幻想的な音と、ステラの歌声が響いていた