世界の果てに - 百年の光 -
「え…?」
今、リオって…あたしの名前を呼んだ?
後ろを振り返ると、別の光がそこにあった。
温かくて、どこか安心する…そんな光。
『何故、別の出口が…、おい、こっちだ』
困惑した声の主が急かすけど、あたしは新しい光に目を奪われていた。
心臓の鼓動が、速くなる。
でも…胸の中の嫌な感じは、どこにもない。
『おいっ!』
制止を無視して、あたしは新しい光に向かって走った。
何があたしをそうさせたのかは、分からないけど。
直感で、こっちを選んでいた。
両手を伸ばし、あたしはその光を抱き締めるように飛び込んだ。
『――――――…!!』
声が何かを叫んでいたけど、徐々に遠退いていき、やがて聞こえなくなった。
そう。
あたしの身体は―――…
「きゃあああああぁぁぁぁああッ!!」
―――――落下していた。