さとみみさと先輩

せっかく占いが1位だったのに最悪だよ。
あの女…。


朝から気分を害された。

「木村~、おはよう」
学校に着くと香川君が挨拶をしてくれた。

「おはよう。あれ、水野さんと一緒じゃないのね。」
「残念だった?」

香川君の言葉にドゥワッと汗が噴き出す。

「いや、水野さんのこと好きじゃないからね?」
「そう?ならいいんだけど。」

さわやか、香川君の少しダークな一面を見た瞬間だった。
今日は、朝から動機が激しいぜ。

教室に入り宿題を提出して席に着く。
また暇な一日の始まりだ。


長い数学の時間がやっと終わり、昼休みになった。
僕は屋上の特等席に向かう。


高いところは昔から好きだった。
なんか、開放的な気分になるから。

あの女のせいでおにぎりはシーチキンになったが別にもう気にしてない。
ここからは多分いつも通りだから。


ガタンッ

屋上の入り口のドアが開く音がしてそこを見る。

なぜか隠れてしまった。
息をひそめて見つめていると男子と女子が入ってきた。

「カップルか?」
と思ったが雰囲気が違う。
緊張感が男子と女子の間には漂っている。

理解しました。

「告白か。」
青春謳歌してますね。
いいね、僕と恋というのは日本とブラジルくらい離れた位置にあるものです。
「いいなぁ」


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