私のヒーロー☆
関係ないっしょ!
―2000年、春―
『ママ!!早く〜遅刻しちゃうじゃん!』
「はい、はい!」
『遅刻して先生に怒られたらママのせいだから〜♪』
―宮崎 結愛(15)―
今日から念願の高校生
期待に胸ふくらませて、緑が丘高校に向かう
晴れた空
満開の桜
『あーやばい!かっこいー人いるかな!友達いっぱい出来るかな〜♪』
「出来るといいわね、何かママまで楽しみ!」
『あはは、意味わかんないし〜』
わくわくする!どんな出会いがあるのかな…
―緑が丘高校入学式会場―
みんな新しい制服に少しそわそわしている
結愛も人生初のブレザーに喜びを隠しきれない
「こちらが名簿になりまーす!自分のクラスを確認して教室に行ってくださーい」
在校生の指示で名簿をもらい自分の名前を探す
えーっと、み…やざき…ゆい…な
…えーっと
『あった!!』
「あら、何組?」
『1年7組♪』
「じゃあ、行きましょう」
ママと階段を駆け上がり教室を探す
「あ、ママちょっとトイレ寄ってくから先に行ってて」
『おっけ〜♪』
―1年7組―
…あった!!
ドアのとこに人がたまってる
同じクラスの人かな?
通りたいのにちょっと邪魔だなぁ…
『すいませ〜ん』
体制を低くして間を通ろうとした
ピラッ
…は?????
その瞬間、頭が真っ白になった
「お、ピンクいただきー♪」
ゲラゲラ笑う周りの人
椅子に座ったまま振り返り笑いをこらえるクラスメイト
わたし、いま…
見ず知らずの人にこんな公の場でスカートめくられました
そしてパンツの色までバラされました
勢いよく船出した私の大船は敢え無く沈没した