僕は君のもの

舞台に並び、結果発表となった。

司会者の一言に俺は固まってしまった。


「さぁ、ここで男性諸君に彼女のことどれだけ好きかアピールしてもらいましょう。」


・・は?何を言ってるんだ。そんなの恥ずかしくて言えるわけない。


「順番は・・・やっぱり生徒会長が最後ですよね。はい、では1番から!」



次々と答えていく。面白く言っているカップルや、聞いてるこっちまで恥ずかしくなるようなセリフ。


なんて答えようか考えてるうちに、順番がきてしまった。


「みなさん、お待ちかね、生徒会長の桐谷クンです。」


会場の女の子からの黄色い声。


頭の中が真っ白になるってこういうことか。


何を言おうか考えていたら、舞台の下の会話が聞こえてしまった。


「なんていうのかなぁ?」


「でも偽りのカップルだしね。」


「そうだよね。生徒会って必ず出るもんね。」


「でも桐谷クンの言葉聞きたい。いつか私に言ってくれるかも。」



は?なに言ってる。なんか無性に腹が立ってきた。


もうこうなったら、止められない。


柏木を見つめて、自分の想いをさらけだした。



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