honey blood
とにかくうまい
【蜜】



『距離、置いてみねぇ?』



紫の口からでた言葉が頭の中でエコーになってる。



今、なんて言われた?



「むら…さき…?」

「悪い、俺が限界だ…」

「あたし…紫といれないってこと?」

「少しだけお互い考える時間あってもよくねぇか?」



優しい声でなだめるような言い方。



紫に別れを切り出されてるの?



「あたしが…天音とご飯食べに行くから?そんなことになるくらいなら断るから!!」

「違う。そんなんじゃねぇよ」

「じゃあ…あたしが天音を好き…だからなの?」

「まぁ…そうだな…」



あたしの頭がいけない。



さっさと天音を忘れたらいいだけなのに。



この前、拒否しないで天音に書き換えてもらえばよかったんだ…。



紫と離れるくらいなら…あの激痛にも耐えるのに!!



「行かないで…。あたしのとこにいてよ!!」

「俺だって辛いんだ!!お前のこと考える度に苦しい…」

「あたしっ…なにもわるいことしてないよ?」

「見合い、することになったから」



紫がお見合い…。



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