honey blood
なんでそんなことになってんの?



あたしの存在は無視?



それとも紫にまだあの返事してないから?



「ヴァンパイアになるって…言わなかったから?」

「それは今考えることじゃねぇから。気にすんな」

「だったらなんで!?あたしは紫といたいのに!!」

「お前に依存してんだ…。このままだとホント、蜜の気持ち無視してお前をヴァンパイアにしそうで…」



そんなに悩んでたの?



最近優しかったのは…。



罪悪感?



「なんかバカみたい…」

「…………」

「あたしが悩んで苦しんで、なのに紫は他のコのとこに行くんだよね…」

「今蜜といるのが怖い」

「もういいよ…。距離置くとか中途半端だし。別れちゃった方がいいね」

「オイ…」

「いろんなこと、感謝してる。バイバイ、紫」



バイバイ。



バイバイは…本当はヤダ…。



紫の部屋を飛び出して、家に急いで帰った。



泣きたい、泣きたい、泣きたい…。



紫は追いかけても来ない…。



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