空白の時間=友情>愛情

病室

翼の個室を訪れたとき、翼は眠っていた。

「今は鎮痛剤が効いて眠ってます。検査の正解な結果は明日以降になりますが、おそらく骨折と打撲および擦過傷のみだと思います。2~3日は入院してもらわないといけないでしょうが…」

オレたちは医師に深々と頭を下げた。



今夜は付き添うという真由美夫人を残して、オレは病院を後にした。



翌日の夕方、再び翼の病室を訪れたとき…翼はPSPのゲームに夢中になっていた。



「それだけ元気があれば大丈夫だな!」

「あっ、先生!!」

「痛みはないのか?」

「うーん…薬が効いてるみたい。今は痛くないよ!心配かけてすみません…」

「お母さんは?」

「今は家に帰ってます。後でまた来ると思うけど…。キャプテンに怒られるなぁ…夏休みの大会には出れないだろうな…」

「あきれたヤツだな(笑)」

「先生、お願いがあります」

「何だ?」

「コルセットの中が痒いのでかいてください…」

オレは思わず吹き出した。

翼もニッコリ微笑んだ。
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