強欲な女
「潤……。」



「なんか声が暗いな。何かあった?」



「ううん………。ただ声が聞きたいなと思っていた時に電話くれたから嬉しくて。」



「俺も真美の声が聞きたかった……。」



「うちら同じ気持ちだったんだね。」



潤と話をしていると本当に幸せな気持ちになった。







この人とずっと一緒にいたいと思えた。



もうすぐ恭平さんがくると分かっているのに電話に出てしまった私。



どうして私はちょっとの我慢ができないのだろう。







潤と電話をしていると『カチャ』っと鍵の開く音がした。



ここに鍵を開けて入ってくる人物は私以外一人しかいない。



ドアが大きな音をたてて荒々しく開けられた。












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