強欲な女
「お前今日仕事休め。」



朝なかなか布団から出れない私に恭平が言った。



「うん……。そうする……。」



そう言って布団をもう一度かけて目を閉じた。



「……美、真美。」



どうやら寝てしまっていたらしい。



目の前には仕事を抜けてきてくれた恭平が立っていた。



「病院行くぞ。起きれるか?」



「うん……。ありがとう……。」



私は恭平に支えられながら布団から出た。



車に乗り近くにある病院まで連れてってもらった。



「子供じゃないし……。帰りはタクシーで帰るから仕事に戻って。」



そう言ったが恭平は帰らず診察室の中までついてきた。



「旦那様ですか?」



その言葉に「はい。」と答える恭平。



(結婚してないし………。)



と思いながらもその言葉が嬉しかった。


















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