強欲な女
「よく来たね~。疲れただろう?早く中に入りな。」



家の中へと入って行く母と姉。



私は二人よりも少し後を歩いた。



露出の多い服で髪を染めていて化粧をしているこんな私をおばあちゃんに見せるのが初めてだったから反応が恐かった。



玄関の前で立ち尽くしているとおばあちゃんがこっちに近づいてきた。



「真美ちゃんいらっしゃい。久しぶりだね~。真美ちゃんの好きな大福餅買ってあるから後でばあちゃんと一緒に食べようね。」



私は別に大福餅が好きなわけじゃなかった。



小さな頃、おばあちゃん家の庭で私が見つけたどんぐりを姉に取られたことがあった。



取り返そうとしたら母親に年上から物を奪うなと激怒された。



一人泣いているとおばあちゃんが大福餅をくれたのだ。



「真美ちゃん一緒に食べよう。」



それが嬉しくて私は大福餅をいっぱい食べた。



そんな昔のことを覚えていて私のために用意してくれているおばあちゃんが大好きだ。







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