クリスタルライン
リョウが着ていたコートを、制服の上に着させてもらい、少し落ち着いた。
2人並んで階段に座った。
不思議、さっきは1人だったのに。
1人でずっとリョウに会いたいって願っていたのに…
「お前は、まだ死んじゃいけないんだ」
リョウが、遠い目をしてつぶやいた。
「俺は、お前にそれを言いに来た」
私はますますわけが分からなくなった。
「どういうこと?」
「俺の心の中に、杏里。お前はいつまでもいるよ」
リョウの優しい瞳に吸い込まれそうになる。
なんだろうこの感じ。
すごく不思議。
「だけど、杏里。杏里は、そろそろ前進してもいってもいいと思う」
リョウのその言葉に反応した。
「なんで…?どうして、そんなこと言うの?っていうか、どうしてそんなことが言えるの?……わ、私はリョウのこと……」