クリスタルライン
「ずっと、覚えてるよ。リョウ」
「“ずっと”……か」
かみしめるように言うリョウに、私はもう一度伝えた。
「ずっと、だよ」
「……だと、嬉しいんだけど」
私がリョウを忘れる日が来るってこと?
「杏里ー、きれいだなぁ」
海を見つめながら言うリョウに私は、難しい気持ちでうなずいた。
「ありがとな、杏里。俺を好きだって言ってくれて。すげぇ嬉しかったよ」
「リョウ……」
「お前を必要としている人は沢山いるし、大切に思ってくれている人もいる。ちょっと、悔しいけどな。ハハッ」
「そうかな……」
「うん。杏里、これだけは覚えてて?」
「何…?」
「目に見えなくても、俺はいつもお前のそばにいるから。杏里を守ってる」
「私を……守る?」
「うん。忘れんなよ。杏里は1人じゃない」
優しく微笑みながら、私の頭を撫でた。
「杏里、目、閉じて」
「目……?」
「うん」
私は、言われるまま目を閉じた。