お似合い同士


「あのさ…今日、一緒に待ってるから青山のこと待たない?」

「え?いいよ!」

「そんなこと言ってたらダメになっちゃうよ!」
「わかったよ…」

杏の強い押しに負け、部活後に待つことになった。
終わる時間の差は30分。
サッカー部も同じ時間に終わるらしい。


「お疲れ様でした」


放課後の部活も終わり、
隣のコートを見ると汗をかきながらボールを追いかける津の姿があった。

津には待ってることを伝えてないから、きっと驚くんだろうな。

「藍、行こっか」

「うん」

杏と一緒に部室に戻り、30分の時間を潰した。
津は大体、着替えを2分で終わらす。
校門に行くと、すでにサッカー部の人がちらほら。

「あ、いた!」

「行ってきていいよ?」
「いいよ!待っててもらう!」

「わかった。ありがとね?」

「うん!じゃあ、ちょっと止めてくる」

「うん」


杏は彼氏の元走って行く。
…いいなぁ。


杏が嬉しそうな笑顔で彼氏と話しているところが羨ましかった。




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