お似合い同士
「津、この高校だったんだね…」

「あぁ…」


なんとなくぎこちない会話にここにいる今の津な彼女のあたしが気まずい。


なんか、二人の世界に入っちゃった感じ…。



津の視線には彩芽ちゃんしかなくて、あたしなんかいなかった。

これが、元カノと今カノの違い…。


改めて実感した。
津としたキスも初めてのエッチも全てが慣れてるようで、このイケメンに彼女がいなかった方がおかしいことくらい分かっていた…はずなのに…。



悔しいよ…、
今、津の頭の中はどうなってるの?
彩芽ちゃんとの思い出があるの?
その頭の中に少しでもあたしの存在はある?


聞きたいたくさんの質問。

「藍…行こう、か?」
「うん…」


美華に手を引かれ、教室を後にする。

見えなくなるまで津を見ていたけど、最後まであたしを見ることはなかった。
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