明日も、キミに恋をする。
「俺たち、ほんまに恋人やんな?」

「そ…うだよ…」



赤くなる私をみて、木下君はなぜか満足そうだ。




「俺うっちーのこと、優って呼んじゃおうかな?」

「え……」

「なぁ、優?ええやろ?」

「う、うん……」





どんどん真っ赤になって小さくなる私を、木下君は楽しんでる。




でも…

私も恥ずかしいけど、嫌じゃない。








それから、私と木下君はそのまま手をつないで家まで歩く。




つなぎ慣れていないせいか

木下君の手が大きいせいか…


つないだ手がぎこちなく感じる。




でも嬉しい。

まだ夢の中にいるみたい。




いつもより、ゆっくり歩いてくれる木下君。






「明日、絶対に勉強なんか頭に入らへんわー」

「わ…私もだよ」

「むしろ勉強やめて遊びに行きたいねんけど」

「駄目だよ。来週からテストだもん…」

「優は偉いなぁ。俺、誘惑に弱ぁ…(笑)」

「……テスト頑張らなきゃ、夏休み追試になっちゃうよ?」

「ええやん、ふたりで一緒に追試受けに行こうや」

「……だめ…」




木下君は、笑う。



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