明日も、キミに恋をする。
「なんかこういう会話、嬉しいなぁ」


「……私も」





本当に、嬉しい。










ゆっくりゆっくり歩いてきたのに

気が付くと、あっというまに愛ちゃんの家の前まで戻ってきてしまう。




家の前で立ち止まる。




「なんか、もうちょい話したいなぁ」


「うん、私も……でももう寝なきゃ」





木下君が、そう思ってくれてるだけで十分嬉しいよ。


木下君はわざとらしく、ちょっとすねる真似をする。






ふいに、木下君の向こうに満点の星空が見える。





「あ…星きれい!」


私の声に木下君も空を見上げる。





「うおー!ほんまや!あの辺りとかなんか天の川っぽくない?全然、気付けへんかったなぁ」




うん。

今まで緊張しすぎて、空を見上げる余裕なんてなかったね。




私と木下君は、いまにも降ってきそうな星空をしばらく眺める。





「……じゃあ、また明日な」


木下君は名残惜しそうに、つないでいた手をゆっくり離す。


「…うん、おやすみ」





もっと一緒にいたい…


そんな気持ちを我慢して、私はおやすみを言った。


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