明日も、キミに恋をする。
「わぁ!すご~い」



生のバク宙って初めてみた!

目を丸くして思わず手をパチパチたたく。




「俺さ、小学生の時、体操やっててん。オリンピック目指す子らがやるような教室やったから、本格的な鉄棒とかもやっててんで。中1で辞めたからさすがにもう大車輪なんかは出来へんけど」



木下君はちょっと照れながら話してくれる。



それを聞いて納得する。

木下君の体格って、オリンピック映像とかで見たことある体操選手の人っぽいんだ…。




「そうなんだ、すごいね!選手を目指す教室ってどんななの?」


「コーチが鬼でヤバすぎた。今どき普通に竹刀で叩きまくられたし、罵声も凄かったで。俺、マジで何回か脱走したし!」


「ええ~脱走?」


「そうそう。体操教室の建物の近くには未だに行きたくないし、俺のトラウマやな!」





木下君は笑いながら、口をイーってする。




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