明日も、キミに恋をする。
休み時間、優が俺を教室の外に呼び出す。




なんて言い出すか…そればっかり考えてぼんやりしてる俺を、心配してくれてるみたいや。





こんなんで優を不安にさせて……あかんな。

よし、もう聞いてしまおう。




俺は、なるべく自然に聞く。




「…優ってさ…クリスマスイヴに外泊とかできる?」



あ……声がかすれた。

俺、ダサ過ぎやろ……




優の顔を見る勇気がなく、俺はうつむく。



優……なんて思った?

軽蔑だけは絶対されたくない…









「それってまたみんなで愛ちゃんの家とかで?」


…え?



優はきょとんとした瞳で俺を見ている。




あ……通じてへん…





そっか。



優にはまだ…

俺とふたりきりでとかそういう発想かないんやな…




やましい下心満載の俺に比べて、純粋な優。



気が抜けたら、笑えてきた。






「ははは、それもええなぁ~」


俺が笑うと優も嬉しそうに笑う。




「じゃあ後で愛ちゃん達に聞いてみるねっ」


優の嬉しそうな笑顔をみて、俺は思わず微笑ましくなる。



優の頭をポンポンする。




ちょっとガックリきたけど

俺たちにはまだこれで十分なんや。





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