嘘から始まる恋
「理子、こんなんで真っ赤に照れててどうすんの?」
呆れたように言い、私の真っ赤な俯いた顔をクイッと上げ、唇を重ねた。
「んっ…、んん!」
キス長いよー!!
唇が離れ、息を整える。
「…映画、行こうか」
意地悪な笑みを浮かべ、私を腕から解放した。
「…成瀬くんのバカ」
小さな声で成瀬くんに文句を呟く。
「はっ?何て言った?」
「なんでもないよ」
軽く睨まれ、毎回のように誤魔化す。
素直に行くって言ってくれてもいいのに…。
結局、キスしちゃったじゃん。