嘘から始まる恋



「どうして遅かったの?」


「電話してたら迎えに行くの忘れてた…」


サラッと話す。


忘れてたって酷くない!?



「…冗談だよ」


クスッと笑って私の手を握った。



「友達がなかなか電話切らせてくれなかったんだよ」


溜め息を吐き遠くを見つめた。



「友達って?」


「中学のダチ」


「男の子?」


「なに?気になるの?」


ニヤッとされ、「違うよ!」って慌てて答える。



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