嘘から始まる恋
「俺のことは成瀬くんなのに?」
「………あぁ!……瞬…くん…」
言いながら恥ずかしくて顔が真っ赤になる。
なんだか名前を呼ぶことに慣れない。
「理子ってすぐ真っ赤になるよな」
ククッと笑いながら私の頭を撫でた。
「なる…じゃないや、瞬くんが意地悪だからじゃん」
「意味不明。俺の意地悪関係ないから」
プニッと頬っぺたをつねり、成瀬くんは笑った。
「教室、戻るか」
「うん…って、皆に何か言われるよね!?」
あんな堂々と成瀬くんに話し掛けられ、教室出て行ったんだもん!
忘れてた〜!