嘘から始まる恋
目が覚めると自分の部屋の天井が目に映った。
家?
家…?
いつ帰った?
記憶がない。
それにしても頭がボーッとする。
「あ、起きた?」
お母さんが様子を見に部屋へ入って来た。
「丁度いいわ」と体温計を渡され熱を測る。
「私、いつ帰ってきたっけ?」
ん〜……?と首を傾げるが思い出せない。
「覚えてないの?ってあんた寝てたもんね」
「あっ!裕也くん!」
そうだ、そうだ。
私、裕也くんにおんぶしてもらったんだ。