嘘から始まる恋
「成瀬くんって照れ屋だね」
「あ?」
「…なんでもないです」
睨みつける成瀬くんが怖くて思わず目を背けた。
文句言おうとしてたけど、ヨーグルトくれたから言わないでおこう。
心の中でそう決め、とりあえずヨーグルトを食べることにした。
「な、キスしてぇ」
………へっ?
口に入れようとしていたヨーグルトを危うく落としかけた。
「ダメ?」
そんな目で見ないで!
ドキドキしちゃうよ。
「…っん…!」
その瞬間唇が重なり、成瀬くんの温かさが伝わって来る。
まだ何も言ってないのに…。
唇が離され、成瀬くんと視線があった。