嘘から始まる恋



「ちょっと時間いいですか?」


「はい…なんでしょう?」


そう答えると彼は大きく深呼吸をした。



「俺、2組の山中大輔って言います!もし、良かったらつ、つつ、付き合って下さい!!」


緊張しているのか噛みながらも大きな声で告白される。


顔、真っ赤だ…。


ってそうじゃなくて。



「あ、あの告白は嬉しいです…。でも私、あなたのこと知らないし…」


スポーツ少年!って感じで成瀬くんとはまた違った爽やかさがある。


でもだからといって好みではない。



「や、あの、俺のこと知ってもらうってことで、友達からでもダメですか?」


友達から…。


うーん…、友達ならいいかな?



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