嘘から始まる恋
「理子ー?」
俯く私の顔を覗き込む純ちゃん。
それと同時に廊下から声がかけられる。
「工藤さーん!呼び出し」
クラスの女子に名前を呼ばれ、廊下を見ると見覚えのある顔があった。
「あ!あー……あ?」
なに君だったっけ?
勢いよく席を立ったはいいが、名前が思い出せない。
「理子、知り合い?」
純ちゃんが見上げながら聞いてくる。
「うん…。昨日ね、告白されたの」
「へぇ〜…って、告白!?」
驚く純ちゃんを置いて、とりあえず廊下に行く。