嘘から始まる恋



放課後になって急いで下駄箱へと向かう。



「お待たせ!」


「そんな走って来なくってもいいのに」


息を切らす私を見て、小さく笑う山中くん。


成瀬くん時の癖がついてるのか、慌てちゃう。


校門を出て話し始める。



「工藤さん家ってどこ?」


「んー…ここから15分行ったとこ」


「意外と近いんだね」


そう。


私の家は学校まで近い。


だけど成瀬くん家に寄ってから登校するから、いつも時間がかかる。



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