俺が守るから。






「あ…。ジャムつけ忘れた」



俺は毎朝イチゴジャムを
付けないとヤダ。



俺…甘党だからな(笑)





自転車にまたがって
いつもの道を漕いでゆく。



すると前の方を
女の子が歩いていた。





俺は女の子に向かって
叫んだ。





「美和ー」




「あ…司くんっ!!」





そう言って笑うのは
10年前、
“守る”って約束した相手。



“高月 美和”





俺は自転車から下りて
彼女の横に立つ。








美和は色白で
サラサラの黒髪で
綺麗な二重をしている。




モテないと言ったら
嘘になる。




でも、みんな美和には
必要以上に
近づかない。




それは彼女が
病気だから……




何かあった時に
責任をとりたくない…って

誰かが言ってた。







そんなんで判断するとか
ほんと、
最低な奴ら……。













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