冬恋。【完】
「じゃあ、そろそろ行くね」
その言葉で、私は海さんから離れる。
「あ、そうだ。最近海って呼んでくれてありがとう」
「彼氏だもんね!当たり前!!」
クリスマス一週間前から、私はもう敬語も、さん付けもしていない。
たまに癖で出るけど。
「じゃあね、みずか」
一生のお別れじゃない。
分かってるのに、涙が次々と溢れてきた。
「海ぃ……」
「またすぐに遊びに来るから泣くな」
ポンッと、私の頭を叩く。
「うん……!」