冬恋。【完】
それから1,2分バイクに乗り、当たり前のように家についた。
「ここだよね?」
「はい!! 海さん、ありがとうございました」
ペコリと頭を下げてお礼を言う。
「いえいえ。じゃあ僕は外にいるから」
「……え?」
私はきょとんとする。
だって外、暑いし家の中はいっていたほうがいいのに。
「緋未が犬つれてくるからさ。まぁ、迷子にはならないと思うけど」
「でも……、外暑いですし」
「大丈夫だって。ほら、早く着替えてきなよ」
そんなこと言われましても……。
やっぱり、外で待たせるわけにはいかない。
「海さん、私の部屋で待っててください」
「え??」
「私の部屋からのほうが外よく見えますし」
反対する海さんを半ば強制的に部屋へと連れ込む。
「彼氏さんに悪いよ」などと言っていたが、そんなことは無視した。