冬恋。【完】

それから一日、授業中も東のことばっかり考えてた。

何で私を彼女にしたんだろう、とか私のこと本当に好きなの?とか……。


彼カノになった途端、お互い遠慮がちになって気まずくなったりする人も多いみたいだけど……。


実際、私達はと言うといつも通りで気まずくなんてならなくて。


朝はあんまり話せなかったけど、お昼休みとか東が一人でいる時を狙って話しかけたり。


何か、普通に青春してるなぁって思った部活帰りの時間。


「彼氏っていいよね〜」

なんて、ふと部活仲間の心(ココロ)が呟いた。


「ほしいよね、彼氏」

それにつられて菜帆も(ナホ)言う。


部活帰りは、いつも私、心、菜帆の三人で話しながら自転車置き場まで行く。

みんな学校まで自転車で通える距離に家がある。

なんて自分は歩きでも通える距離なんだけどね……。
< 42 / 140 >

この作品をシェア

pagetop