冬恋。【完】


「あたし、今日お母さんと10時頃学校行って学校の説明とか聞くんだ。だからのんびり出来るの〜」


さっき思い出した、と言う緋未ちゃん。
いいな〜、なんて言ってる暇はなく、無言で着替えたり、髪をとかしたりする。



「お泊り会楽しかった〜、あたしは家に戻るね」


緋未ちゃんは、私が家を出ると同時に家に帰っていく。
今の時刻、7時40分。



「うぅ……疲れたぁ……」


遅刻ギリギリで席につく。

「大奏来るのおせぇ」

「寝坊しました……って……え?」


そう、話しかけてきたのは東……。


「東?」


「……」

東は机にうつ伏せの状態でそれ以上、何も話さなかった。



< 41 / 140 >

この作品をシェア

pagetop