年下の彼氏
「それよりぃー。ダーリンったらさぁ。」

「こ、告白…。してみよっかな。」

つのる想いを正直に伝える。

あたしの気持ち。



「ならあたしがセッティングしたげるー。」

片手をぐーにして3㍍ほど上の天井目掛けて突き出した。

その手の爪は熟れた桃のように桃色に光っていた。

桃子はうんっと頷くとご自慢の超高速で携帯を触りだした。


「なら遊園地行こうっ!今度の日曜日に。時間はダーリンと決めとくからまたメールするね。」

「うん…。」


話がどんどん先に進んでいく…。

どうしよう。

夏に近付いて来た風は生温い。

菜月のおでこに汗がにじんだ。
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