重力地獄の決闘
「さて、キムは無事だろうな」

 マックはZEROの再生時間を気にしながら、キムの乗るイーガーを呼び出した。

「キム、そっちは無事か」

「ちょうどこっちも終わったところだよ」

「そうか、こっちの位置は判るか?」

「んーと、特定できたよ」

「それじゃあ、回収を頼むわ」

「ごめん、イーガーは今ちょっと動けないかも」

「ちょっと待て、何があった……」

「それは後で報告するよ。とりあえず相対位置を送るから歩いてきてよ」

「おいおい、こっちは身体がバラバラになりそうなんだぞ」

 送られてきた位置データを見て、マックはうんざりした。直線で数キロは離れている。

「まあ、再生時間内にがんばってね」

「くそぉっ」

 そこで通信が切れた。

 マックはしばらくその場でへたり込んだが、再生時間が心もとないので、重い腰を上げ、イーガーに向かって歩き出したのだった。

 そして、トロンⅡBの陽は落ちた。
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