明日は晴れますか?




椿に対して、あんなひどい態度をとったのは初めてかもしれない。

狭く暗い小道を家に向かって走りながら

私は後悔でいっぱいになっていた。


椿は・・・

私の様子がおかしいことに、隠し事をしてることに気付いてくれていた。

私自身、もう隠し続けるのは嫌だった。

言おうと思っていた。


椿がそのチャンスをくれたのに。


私は。

あの、真剣な椿の手を、冷たく振り払ってー・・・



胸が、ちぎれそうなほどに苦しい。

でも、涙は流れない。

いっそのこと、思いっきり泣いてしまいたいのに涙が出ない。


その、中途半端な感覚が、さらに後悔を強くする。





「なんで・・・私は・・・素直になれないの・・・!」

家に帰ることすら嫌になった私は、小道の端っこの、暗い隙間に座り込んで頭を抱えてた。

言えば良かった。

このまま、迫り来る運命を迎えるなんて。

そんなの絶対に嫌だ・・・




言いたい。

もう、私の心の中だけに留めておくには大きくなりすぎた「哀しみ」。













この「哀しみ」は、もう私には支えきれない・・・

言いたい。






私は・・・

死ぬんだと。


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