ヴァンパイアの花嫁 番外編③
「エミリオ様……」



再びエミリオを見る瞳は美しい空色の瞳に変わっていた。



「大丈夫かい?ショックが大きいみたいだ 何を言われたの?」



「レオンが……彼女をヴァンパイアにすると……彼女はレオンから愛されるの?」



「……あぁ 我一族の掟はね?むやみに人間をヴァンパイアにしてはいけないんだ 万が一、そうなった場合は……ティナちゃん、君が良い例なんだけどヴァンパイアになりたての人間はこの世界ではまだ生まれたての赤ちゃんのようなんだ だから血を欲するあまりに人間界で人間を殺すこともいとわない ティナちゃんはレオンが制御しているから大丈夫だけどね だからヴァンパイアにしたからには面倒を見なくてはならない」



「面倒を見るのなら、愛さなくても……」



「そうだね、僕たちは愛さなくても欲だけで行為が出来る ただ、レオンは特別なんだ 特別だからその高貴な血をあげるということはその娘は第二のティナちゃんになるんだ」



ティナは驚いて口に両手をあてた。



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