Black loves 〜最強総長の彼女〜
俺はその日沙菜に会った。
「沙菜。話しがある」
部活に行こうと、"バスケ部"と書かれた鍵を当たり前に手にもつ沙菜にそう言った。
「どうしたの?」
ちょっと急いでる。
あまり感情を表に出さない沙菜なのに目をみるだけでそんなことが分かるのは
沙菜を特別に見ていたから。
「俺ら別れねぇ?」
タバコを一本だして、火をつける。
「え、なんで?」
「俺、沙菜の方が大事って、言い切れねぇ」
「それでも、いいっていったじゃん」
「よくねぇだろ?」
沙菜の目は笑ってなくて
いつも作り笑顔だとしても
ニコニコしてる沙菜じゃなくて、
タバコを急いで吸った。