Black loves 〜最強総長の彼女〜



「春花」

あの赤髪ヤンキーが来るようになって3日が経つ。

最初はなにも考えずに隣にいれるバカっぽいヤンキーが面白くて見てて楽しかったけど、今はなぜか憂鬱だった。

『春花』

そう呼ばれる度にあたしは泣きそうになった。

嫉妬、妬み。

そんな感情が爆発しそうだった。

礼はこんなにも楽しそうに笑う。

礼はこんなにキラキラしてる。

きっと生きるってこういうことなんだって思う。

だけど礼は一言

「俺は死んでるみてぇだ」

って言った。

昨日の昼下がり。

太陽のせいで上手く見えない彼の顔にも、キラキラでなく、なにか暗いものを見た。











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