【長編】FOUR SEASONS
あれは、誰だったんだろう
目を開けているのか閉じているのかさえ分からない闇の中
僅かな光を求めて心の中に浮ぶイメージを探る。
何かのイメージが俺の胸の奥底から徐々に光と共に湧き上がってくる
ああ、何だか温かいな
心が満たされていく感覚が徐々に俺の胸の中から全身に広がっていく
まるで春の日差しが氷を溶かしていくように…
冷たい空間が徐々に明るさと暖かさを取り戻していくのを感じる。